確定申告に関して悩みがあるなら!

「確定申告、何から始めたらいいの?」そんな方は、税理士に相談してみて下さいね!

相談は無料ですから、気軽に相談ができます。

金融商品は損益通算で節税

損益通算で節税をイメージできる画像

 

サラリーマンの多くは勤務先で年末調整をしていれば確定申告は不要ですが、中には確定申告が必要だったり、確定申告で節税できたりする人がいます。

 

資産運用をしている人も同様です。

 

損益通算を検討|特定口座は自動で相殺

売却損が出た商品があるなら、損益通算ができないかどうか検討してみてください。

 

損益通算とは、損失と利益を相殺処理することをいいます。

 

金融商品の中には損益通算ができる組み合わせがあります。

 

例えば、今年度中に比較的好調だった国内不動産投資信託(REIT)の運用で出た分配金や売却益などが、30万円、上場株式の売却損が20万円あるとします。損益通算をすることで、課税対象となる利益を10万円に圧縮できます。

 

源泉徴収ありの特定口座を利用している人であれば、同一口座内の損益は自動的に相殺されて、申告をしなくても課税関係は終了します。複数の口座で運用しているのであれば、損益通算をするためには確定申告が必要です。

 

毎年1月下旬頃に金融機関から届く特定口座年間取引報告書を保管し、売却損の金額をチェックしてみてくださいね。

 

損益通算をしても損失が残るのであれば、確定申告をして損失を翌年以降に繰り越す制度を活用してください。今年度分の確定申告には影響はしないけれど、翌年以降3年間繰越して、その年の利益と相殺することができます。

 

たとえば、今年度に100万円の損失が出て、確定申告をして翌年に繰越するとします。来年と再来年に利益が出ても、前年から繰り越された損失を差し引くことができるため、課税されません。

 

損益差し引き後の利益に対してのみ課税されます。

 

損失を繰り越すためには初年度だけでなく、毎年確定申告をする必要があります。また、損失の繰越については、源泉徴収ありの特定口座で運用をしていても、確定申告が必要であるので注意してくださいね。

 

損益通算できる金融商品の組み合わせを表にしましたので、参考になさってください。

 

左に記載の金融商品と右に記載の金融商品をそれぞれ損益通算することができます。

 

損益通算できる金融商品の組み合わせ

金融商品 相殺 金融商品
上場株式、公募株式投信の売却損益や配当


(税率20.315%)

国債、公募株式投信の売却損益や分配金
FXの損益


(税率20.315%)

商品先物・金融商品先物の損益
外貨預金の為替差損益


(税率5.15〜45.945%※)

仮想通貨の売却損益

(注)20.315%の税率には、住民税を含んでいます。
※は年収に応じて異なります。

 

FX取引は先物取引と損益通算

外国為替証拠金取引(FX取引)の損益は、日経225ミニ先物など先物商品と損益通算ができます。

 

FX取引など先物取引についても株式と同様に、損失を3年間繰り越すことができます。

 

人気が沸騰した仮想通貨もその後下落しました。主要通貨のビットコインの下落率も8割近くになりました。仮想通貨の売却損は、外貨預金の為替差益や公的年金、副収入など他の雑所得と損益を通算できます。

 

やはり、確定申告をすれば節税につながります。

 

仮想通貨については、国税庁が2018年11月より、ウェブサイトで「仮想通貨の計算書」という表計算ソフトを公開しています。取引業者から送られてくる年間取引報告書をベースに、この計算書に数字を入力すれば、所得金額を簡単に把握できますので、一度試してみてください。


申告分離課税による損益通算と繰越控除

金融商品で損失が出た場合の損益通算がイメージできる画像

 

株式や投資信託などで資産運用する人にとって気になるのが運用益にかかる税金ですね。どのように課税されて、確定申告で節税するためにはどうすればいいのでしょうか?

 

申告分離課税による損益通算

まず、知っておきたいのが主な金融商品の課税方式です。

 

例えば、株式、投資信託、債券は申告すれば利益を損失を通算できます。申告分離課税による損益通算といい、節税の第1のポイントです。

 

株式、投資信託、債券は証券会社の「源泉徴収ありの特定口座」で取引する人が多いです。その口座では売却益や配当、分配金が出ると、そのたびに利益の20.315%が源泉徴収(天引き)されます。

 

売却損が出た場合は、他の売却益や配当などと通算して、納め過ぎの源泉所得税が自動的に還付されます。

 

それでも年間で売却損が残った場合はどうするのでしょうか?

 

他の口座で配当などで利益が出ていれば、確定申告で損益通算ができ、他の口座の配当などから源泉徴収された税額が還付されます。

 

具体的に見てみましょう。

 

会社員のAさんは2つの証券会社の源泉徴収ありの特定口座で運用しています。a証券では100万円の損失がありますが、b証券では50万円の利益があります。

 

この場合、確定申告をすればAさんのその年の運用による所得はゼロで、b証券の特定口座で源泉徴収された税金(50万円×20.315%=10万1575円)が還付されます。

 

損失の繰越控除

このAさんのケースではまだ50万円の損失があります。確定申告をすれば、この損失を申告対象の次の年から最長3年間繰り越すことができます。

 

節税の第2のポイントの「損失の繰越控除」です。

 

例えば、2019年に生じた損失について、2020年3月に確定申告をすれば、20年〜22年に繰り越して、各年の運用益から差し引くことで節税できます。

 

ただし、注意点があります。前述の例が会社員でなくて、専業主婦(夫の給与所得は1000万円以下)だと、損失の繰越控除を使う場合、夫は配偶者控除を使えなくなります。

 

夫が配偶者控除を受けるためには、妻である専業主婦の年間所得が38万円以下であることが条件です。申告対象の年だけの損益通算の場合、妻の年間所得はゼロなので配偶者控除を受けることはできます。

 

ところが、繰越控除の適用を受ける場合は、妻の年間所得は、「繰り越された損失を差し引く前の所得」で判断されます。

 

翌年の繰越控除前の妻の年間所得が50万円だとすると、夫は配偶者控除を受けることはできません。

 

妻の所得が38万円超でも配偶者控除に代えて配偶者特別控除は受けれますが、控除額は妻の所得が増えると減り、所得が123万円を超えると受けることはできません。

 

なお、金融商品には他の商品と損益通算できないものもありますので事前に確認するようにしましょう。

 


※節税対策は税理士選びが成否を分ける!


個人の所得税でも、会社の法人税でも、「節税対策は税理士選びが成否を分ける!」と言っても過言ではないでしょう。

決算書・申告書を作成する税理士次第で税金は大きく変わってしまいます。

会社の税務申告には、ほとんどの場合、税理士事務所に依頼していることが多いと思います。
個人の所得税確定申告は、ご自身である程度できますから、税理士に報酬を払って依頼するケースは、事業の規模によるかもしれません。

個人の所得税の節税も税理士事務所によって大きく変わります。

税理士事務所が税務署寄りの考え方なのか、そうでないのか、同業種・同規模の事業者でも依頼する税理士事務所によって、所得金額は大きく変動します。

来期は銀行から借り入れの予定がある、住宅を購入するために住宅ローンを組む、などの理由から、所得を多めに確定申告をする必要があるかもしれません。

逆に融資を受ける予定がない場合は、できるだけ節税するように心掛けるべきです。

社会保険料や消費税率の引き上げにより、社保・税金の負担は増えるばかりです。

また、税務調査対策も、税理士の対応次第で結果は大きく変わります。

所得税の確定申告や税務調査の対策は、柔軟な対応をしてくれる税理士事務所に依頼するようにしましょう。