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個人事業主の税務調査の確率や可能性

個人事業主の税務調査の可能性や確率がイメージできる画像

 

個人事業主の税務調査の確率や可能性は?

みなさんは、税務調査って聞くとどんなイメージをお持ちですか?「通帳や帳簿類を調べられて、タンスの中や床下までめくり上げて、何もかも調べられる、、」そんなイメージをお持ちですか?

 

昔、マルサの女という映画がありましたが、ひょっとしてあんな感じで調べられるのかな?と不安をお持ちでしたら心配し過ぎです。

 

個人事業主の税務調査を担当するのは、税務署の個人部門の調査官です。

 

査察(マルサ)が入るのは、所得金額が多額で、しかっもよほど悪質な場合です。査察が入るのは毎年100件あるかないかです。

 

個人事業主の所得税の税務調査は、管轄の税務署が行いますから、また話が違いますね。

 

個人事業主の税務調査って、どれくらいの割合であるの確率は?

個人事業主の税務調査ですから、所得税の確定申告についての調査になりますが、税務調査が具体的な確率が何%というものはありません。

 

頻繁に税務調査に入られている事業者もあれば、10年以上税務調査がない事業者もあります。正しく確定申告を行っているから来ない場合もありますし、逆に来る場合もあります。

 

個人事業主の税務調査先をどうやって決めているのか

 

個人事業主の税務調査って、何を基準に行く先を決めているの?

税務署が税務調査を行うとき、ランダムに適当に調査対象先を選んでいるわけではありません。

 

その個人事業主に関する何らかの情報を掴んでいるか、あるいはちょっと調べてみないとわからない、このタイミングで代表者と会って確認しておきたい、などの理由があって税務調査になります。

 

では、税務調査の対象となる可能性はどんな場合があるのか?どんなケースが可能性としてあるのか見ていきましょう。

 

個人事業主に税務調査が来るケース
  1. 個人事業を開業して4年目以降
  2. 数字に大幅な変動があったとき
  3. 個人を廃業して法人成りしたときは最後の税務調査
  4. 取引先(売上先)や元請けに税務調査があったとき
  5. 不動産を購入したとき
  6. 顧問税理士を変更したとき
  7. 消費税が還付になったとき

個人事業を開業して4年目で税務調査

個人事業主の税務調査は開業して4年目が可能性高いことがイメージできる画像

 

個人事業を開業して3年目から5年目が税務調査の狙い目

 

個人事業を開業して4年目は税務調査に注意!

個人事業主で開業して、3年目、4年目、5年目あたりが一発目の税務調査が来る可能性が高いです。

 

税務調査が行われる日程は、2日〜3日です。短い場合は1日で終わるケースもありますが、税務署から税務調査依頼があったときに、「2日間の日程の確保をお願いします」と言われることが多いです。

 

税務調査では過去に遡って帳簿書類などを調べることは当たり前ですが、何年くらい遡るのでしょうか?通常の税務調査では過去3年遡る場合が多いです。

 

税務調査の日程が2日〜3日ですから、スケジュール的にも過去3期分の調査が限界なのかもしれません。

 

しかし、調査項目をある程度絞っている場合や特定の内容がある場合は別です。

 

たとえば、「この取引先に対する売上が過去ずっと漏れている」とか「この支払は昔から継続して計上されているが必要経費とは認められない」あるいは、「この支払は資産計上して減価償却しないといけないのに、ずっと経費に計上されている」などです。

 

ところで、税務署の中で調査官が使う業界用語があります。その中に設三(せつさん)というものがあります。

 

設三という字が正しいかどうかわかりませんが、「設立して三年目」のことを設三というそうです。

 

税務調査は直近の1年分だけでなく、過去に遡って調査する(調査できる)ということは、設立して1年目や2年目は逆に税務調査がある可能性は当然低くなります。

 

先ほどの、設立して三年目(設三)の個人事業主であれば、三年目が終わって、四年目に税務調査に行けば、1年目の最初から調査することができるわけですから。

 

日程的にも2日あれば3期分を調査するのに十分な時間でしょう。開業して4年目から5年目は税務調査の確率は高いと思っておいてキチンと経理をして、確定申告をするようにしましょう。


数字に大幅な変動があったときは税務調査

個人事業主の税務調査は数字に大きな変動があった場合が可能性高いことがイメージできる画像

 

売上や仕入などの数字に大幅な変動があったとき

 

年度別推移の異常値に注意!税務調査選定先にピックアップ

 

税務署では国税総合管理システム(KSKシステム)を活用して、情報の一元管理しています。

 

このKSKシステムを使って、調査対象先の過去から現在までの推移や、業界全体の動向、同業種との比較など、ありとあらゆる情報を収集しています。

 

国税総合管理(KSK)システムで抽出

国税総合管理システム(KSKシステム)は、全国の国税局と税務署をネットワークで結び、申告・納税の事績や各種の情報を入力することにより、国税債権などを一元的に管理する。

 

そして、これらを分析して税務調査や滞納整理に活用するなど、地域や税目を越えた情報の一元的な管理により、税務行政の根幹となる各種事務処理の高度化・効率化を図るために導入したコンピュータシステムです。

 

このKSKシステムでは、税務調査先は具体的にどのように選定されているのでしょうか?

 

税務署は税務調査先の選定方法について明らかにはしていませんが、決算書や申告書のデータに異常な数字が、すなわち「異常値」が見つかった場合に税務調査の対象になると一般には考えられています。

 

つまり、異常値とは、前年度、前々年度の過去の数字と比較して、大きく変動した場合のことです。異常値があったら、自動的にピックアップされるようなイメージですね。

 

売上などの数字が前年と比較して大きく異なる場合

売上や経費など申告書上の数字が、前年と比べて異常に増加していたり、逆に減少しているような場合に、KSKシステム上で抽出されます。

 

一般的には、売上・外注・仕入の科目については、前年比5%の増減があった場合、その他の経費については、前年比25%の増減があった場合とされています。

 

同業種他社比較をして数字が大きく異なる場合

たとえば、同業他社と比較して、売上の割に仕入や人件費が多い、地代家賃が多いのに売上が少ない、などの異常値を同業他社と比較してピックアップします。

 

このように、過去3年〜5年遡って、推移表を作成し、異常値が発見された場合、まず税務調査選定先に含められてしまうわけです。


個人を廃業して法人成りしたときは最後の税務調査

個人事業主の税務調査は廃業して法人成りをしたら可能性が高いことがイメージできる画像

 

個人を廃業して法人成りしたときは税務調査の可能性確率大!

 

法人成りしたときは可能性有り!税務調査の確率UP!

個人事業主として開業し、順調に業績を伸ばして、いよいよ会社組織にする、というのは一般的な自営業の流れです。

 

そして、この個人事業を廃業したときに、税務調査に来る可能性が比較的高いのです。

 

これは、税務調査官が言っていました。

 

法人成りをされた場合、個人事業主時代の税務調査に着手できるのは最後のチャンスなので税務調査の対象になる可能性は高いのです」と。

 

会社を設立する際、定款を作成し、法務局へ登記をして、税務署へ法人の設立届を提出します。

 

このとき、同時に個人事業の廃業届を提出します。個人事業の廃業届を提出した時点で税務署は個人事業を廃業の事実を把握するわけです。

 

では、廃業届を提出しなければいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、法人設立届を提出していますので、税務署にはどっちみちバレるわけですね。

 

いずれにしても、個人事業を廃業して法人成りをした場合には、個人事業はもうなくなるわけですから、税務署側からすれば税務調査ラストチャンスなわけです。

 

どうせ廃業するから、最後の確定申告は大体適当でいい、なんて軽い気持ちで申告しないようにしましょう。


取引先(売上先)や元請けに税務調査があったとき

個人事業主の税務調査は取引先の反面調査の可能性が高いことがイメージできる画像

 

取引先(売上先)や元請、支払先に税務調査があったとき

 

税務調査の反面調査で架空の経費はメクられる

反面調査とは、税務調査の対象となった場合、その調査先と関係する銀行や取引先、支払先の会社に対しても調査に行うことをいいます。

 

この調査は、本来の対象を調査するだけではわからない事実を明らかにしたい場合や裏付けを取る必要がある場合に行われます。

 

帳簿を調査しただけでは実態の解明が困難な場合のみ行なわれるものです。

 

たとえば、A社から500万円の仕入をしたと総勘定元帳には記帳されていたとします。

 

その仕入額を見て前後の状況から不自然であると税務調査官が感じた場合は、仕入先であるA社にも調査が入ります。

 

A社が保管している請求書や領収書の控えが500万円と記載されていれば問題はありませんが、しかし、反面調査先に保管されている書類などと金額や内容に違いがあった場合、どちらが正しいのか?問題になります。

 

決算を迎えてたまたま予想以上に業績がよく、利益が出てしまった場合、仲のいい支払先に頼んで300万円の請求書を発行してもらい、翌月にはチャッカリ300万円が通帳に戻っている。

 

こういう処理はすぐバレます。

 

反面調査によって不正行為が発覚した場合は、取引先や支払先との関係が悪化するケースも少なくありません。

 

反面調査の対象は銀行や取引先だけではなく、従業員やその家族、さらには退職した元従業員やその家族にまで及ぶことがありますから、怪しい取引はしないようにしましょう。


不動産を購入したときの税務調査

個人事業主の税務調査は不動産を購入したときは可能性が高いことがイメージできる画像

 

マイホームなどの不動産を購入したとき

 

登記情報と住宅ローン控除で税務調査

次に、不動産を購入したときですが、税務署は登記の情報から不動産の取引情報を入手しています。

 

また、分譲マンションや一戸建てを購入した際の税額控除として住宅ローン控除というものがあります。

 

マイホームを購入した初年度の確定申告時には、住宅ローン控除を受けるために、不動産の売買契約書、登記簿謄本、住民票、銀行の借入残高証明書などの書類を添付して税務署へ提出します。

 

過去何年間分の確定申告書の所得の数字と不動産の情報とを照らし合わせて、「この所得でどうやってこの住宅を購入できたのか?頭金はいくら準備したのか?他に所得があるのではないか?」そう思われたら調査の対象となります。

 

以前、調査官が「○○さんは、去年、家も購入されていますよね。」と言っていました。これは購入した家が確定申告の所得の数字から見て、釣り合わないと感じたのでしょう。

 

事業所得以外に、会社からの給与所得があるとか、親から資金を援助してもらっているとかであればよいですが、あまりにも低い所得で申告をしている場合は、要注意です。


顧問税理士を変更したら税務調査?

税理士を変えたら税務調査の可能性が高いことがイメージできる画像

 

担当の顧問税理士を変更したら税務調査に入られる?

 

税理士事務所によって勘定科目が違うから!

上記で、国税総合管理システム(KSKシステム)について、ご紹介しました。

 

担当する税理士事務所が代わると、何が変わるのか?それはズバリ「勘定科目」が変わります。

 

つまり、顧問税理士が代わったとき、KSKシステムが反応するのは、勘定科目に変更があるからです。

 

顧問税理士が代わったこと自体でKSKシステムが反応するのではなく、税理士事務所が使用する勘定科目が事務所によって違うからです。

 

たとえば、前任の担当税理士が、ガソリン代は車両費、タクシー代や高速代、パーキング代を旅費交通費として処理していたとします。

 

しかし、後任の税理士が、ガソリン代も旅費交通費に含めて処理した場合、旅費交通費の金額は前期に比べて大きくなります。

 

また、前任の税理士事務所では、振込手数料を雑費として処理していたのに、後任の税理士事務所では、新たに振込手数料という科目を作りました。

 

これもKSKシステムで異常値として取り上げられるかもしれません。

 

税理士事務所が勘定科目を変えてしまうのは、事務所によってそれぞれやり方があります。

 

「うちの事務所ではこうなんだ!」という決められた独自のルールがあるからなのです。堅苦しい業界なのです。

 

ただし、KSKシステムで異常値が発見されたとしても、最終的には税務調査官、総括官の人の判断によりますから、KSKシステムだけが全てではありません。


消費税が還付になったら税務調査

消費税の還付があったら税務調査があることがイメージできる画像

 

消費税の還付があったときの税務調査

 

赤字でも消費税は納税となるはず!

消費税の計算は、売上に対する消費税から支払に対する消費税を差し引いて、納付税額が算出されます。

 

たとえば、、(5000万円の売上に対する消費税)−(4000万円の支払に対する消費税)=納める消費税と計算されるわけですね。

 

ただし、支払う経費の中に、人件費、保険料、租税効果(税金)、減価償却費、会費、など消費税が課税されない支払もありますから、その支払に対する消費税は、売上に対する消費税から差し引くことはできません。

 

通常の業績良い事業者であれば、当然、消費税は納税となるはずです。ですから、赤字の会社でも消費税だけは納税になるのが一般的です。

 

資産の購入などがないのに消費税が還付は怪しい?!

また、前期の業績がとても良くて、今期の中間で中間消費税を納付していたけれど、今期は前期よりも業績が良くなかった場合には、中間で支払った消費税額が還付になるかもしれません。

 

あるいは、支払の中には、経費以外に資産の項目も含められます。

 

ですから、内装工事を行ったり、建物を建築したり、車両を購入した場合には、その支払に対する消費税も売上に対する消費税から差し引くことができるわけです。

 

中間消費税がない、資産の購入もない、なのに何故消費税が還付になっているのか?消費税の還付に対して税務署は非常に敏感です。

 

以前も確認の電話があり、そのまま税務調査につながった個人事業主様からのご相談がありました。

 

消費税の還付はよほどのことがない限り、ありませんから消費税の申告は慎重に計算するようにしましょう。

 

税務調査は税理士事務所と必ず打ち合わせをすることがポイント!

税務調査先の選定については、KSK(国税総合管理システム:全国の申告情報の一元化システム)を活用して、業種、事業規模、過去推移等を分析し、利益率や特定科目の大きな変動、非経常的な損失の計上等がある事業者について、その理由を確認するために選定されることもあります。

 

また、他の税務調査から収集した情報、資料箋などからの情報に基づき選定される場合もあります。

 

例えば、会社を良く思わない元従業員からの投書で調査の対象になった例もあります。質屋やリサイクルショップ、屑鉄(くずてつ)の買い取り業者等の調査から、ある個人の不自然な行動より、会社の個人名義利用、会社商品の横流しを疑われ調査対象となった事例もあります。

 

いずれにしても、会社経営を続けていく中で、金融機関と税務署との付き合いは切り離すことはできません。

 

税務調査が入るとわかったら、まずは税理士事務所と入念に打ち合わせが必要です。最低でも過去3期分の決算内容と申告状況の確認は必要ですし、証拠書類や帳票類等を整備して準備する必要があります。

 

過去3期分の書類を調べて準備するためには、丸一日ぐらい時間がかかってしまいます。税務調査は本業ではありませんから、会社にとって1円にもなりませんが、逆に1円でも追徴税額を少なく済ませるためにも、税理士事務所と打ち合わせを丁寧にするように心がけてください。

 

税理士事務所と打ち合わせも何も準備せずに、税務調査に臨むことはリスクが大きいです。また、調査に立ち合わない税理士事務所も存在しますが、これは論外です。


 

※節税対策は税理士選びが成否を分ける!


個人の所得税でも、会社の法人税でも、「節税対策は税理士選びが成否を分ける!」と言っても過言ではないでしょう。

決算書・申告書を作成する税理士次第で税金は大きく変わってしまいます。

会社の税務申告には、ほとんどの場合、税理士事務所に依頼していることが多いと思います。
個人の所得税確定申告は、ご自身である程度できますから、税理士に報酬を払って依頼するケースは、事業の規模によるかもしれません。

個人の所得税の節税も税理士事務所によって大きく変わります。

税理士事務所が税務署寄りの考え方なのか、そうでないのか、同業種・同規模の事業者でも依頼する税理士事務所によって、所得金額は大きく変動します。

来期は銀行から借り入れの予定がある、住宅を購入するために住宅ローンを組む、などの理由から、所得を多めに確定申告をする必要があるかもしれません。

逆に融資を受ける予定がない場合は、できるだけ節税するように心掛けるべきです。

社会保険料や消費税率の引き上げにより、社保・税金の負担は増えるばかりです。

また、税務調査対策も、税理士の対応次第で結果は大きく変わります。

所得税の確定申告や税務調査の対策は、柔軟な対応をしてくれる税理士事務所に依頼するようにしましょう。